INTERVIEW 01

東京本社
鑑定本部 鑑定3部

楠本 卓志

現在部署で担当している業務について教えて頂けますか?
楠本:私は副部長という役職にあり、ご依頼者様とのやりとり(ご依頼の背景や案件内容・目的の確認、スケジュールの調整等)と、決裁者として担当鑑定士が行った鑑定評価の内容について、その妥当性の検証を行いながら最終的な結論に導く判断を行うとともに、得られた結果の内容や考え方などをご依頼者様にご説明させていただく業務が中心となっております。
案件内容としては、証券化対象不動産・賃貸等不動産などの収益物件に係る評価に加え、その他様々な物件の取得・売却等に関連する評価(併合・分割を伴う限定価格等),新規賃貸借や賃料増減額改定交渉を目的とした賃料評価,共同事業に関連する効用比・地価配分比率の査定,テナント立退きに関連する借家権評価・移転補償額の査定など、鑑定評価のみならず、その隣接・周辺業務も含めて非常に多岐に亘っています。
現在の業務についてどのような部分に面白みを感じてますか?
(好きな点、魅力を教えて下さい。)
楠本:不動産はそれぞれが唯一無二のものであるが故に、案件ごとに常に新しい発見や論点があり、いつも新鮮な気持ちで案件に向き合うことができる点が面白いところです。そのような中で、担当鑑定士との議論や自らの判断を客観的・批判的に再検討する過程を尽くして、最終的な結論である鑑定評価額はもちろん、その判断に至る各過程について合理的かつ説明可能なものにブラッシュアップしていく過程にやりがいを感じます。
また、不動産証券化市場が拡大する中で、社会的要請もあって「貸家及びその敷地」の鑑定評価については、その考え方などが鑑定業界として概ねオーソライズされてきた経緯がありますが、投資対象となるアセットタイプが多様化するなかで、必要となる知識と経験の領域はますます拡がっています。また、そもそも対象不動産をどのように確定し、どのような手法で評価していくかといったところから、慎重かつ十分な検討と整理を要する難易度の高い案件やレアケースの案件もあります。そのため、入社して16年以上が経ちますが、鑑定評価とは不動産鑑定評価基準の言葉どおり「不断の勉強と研鑽」が求められる非常に奥が深いものだと痛感する毎日です。そのような経験も案件をご依頼下さるご依頼者様があってこそです。この場を借りて御礼申し上げたいと思います。
前職はどのようなお仕事をされておりましたか?
楠本:大学卒業後、専門商社で企画営業に携わっていました。不動産とはおよそ関連の無い全く畑違いの業種からの転職だったので、不動産鑑定士試験の勉強をしながら、少しでも不動産のことを知らなければと思い、短期ですが不動産関係の企業や鑑定事務所でアルバイトをしていました。それでも当然ながら、谷澤総合鑑定所に入社した当初は初歩的なことから知らないことばかりでしたが、幸い、熱く厳しいながらも温かい熱い気持ちを持って指導して下さる上司と諸先輩方、切磋琢磨しあえる同期に恵まれ、現在に至っております。
私がそうであったように、全く経験の無い方でも不動産鑑定士として成長できる環境が谷澤総合鑑定所には備わっています。また、鑑定評価に必要となる知識の領域も拡がっており、思いもかけない経験が役に立つこともあると思います。異業種からの転職も大歓迎ですので思い切って飛び込んできてもらえると嬉しいです。
不動産鑑定士を目指した理由を教えて頂けますか?
楠本:前職では製品を企画して販売する営業に携わっていましたが、なかなか思うように売れないなかで、稚拙ですが、自らが取り扱う製品の本当の価値とはいくらなのか、いくらであるべきか、と自問自答する日々でした。不動産鑑定士という資格は大学の友人が取得していたことからその存在は知っていましたが、その業務内容が「不動産の経済価値」を判定する仕事だと知り、当時、自分が抱えていた疑問というかわだかまりみたいなものと妙にマッチして、畑違いながらも不動産鑑定士を目指すことにしました。若かったことも手伝ってですが、今思い返せばかなり思い切った決断ですね。
どうして谷澤総合鑑定所に入社されようと思われましたか?
楠本:ご縁があって試験勉強中に鑑定事務所にお勤めになっている先輩方のお話をお伺いできる機会に恵まれたのですが、いわゆる大手鑑定事務所といわれている中で、谷澤総合鑑定所が一番幅広い案件に携わることができ、成長スピードが速いという話を耳にしたためです。また、鑑定評価の理論を追求する社風から、当時、受験生の間で「理論のタニカン」「実力のタニカン」と形容されていて、鑑定士試験に合格する前から私もそのような専門家集団の一員になりたいと強く入社を志望していました。
谷澤総合鑑定所で働いてみて良かったなと思うところを教えて頂けますか?(谷澤総合鑑定所の特にここが好きという部分があれば是非お聞かせ下さい。)
楠本:鑑定評価においては鑑定評価額の決定に至る各過程において様々な判断が必要になってきますが、その判断に際して多面的な検討と理論構成を大切にする社風があり、所属鑑定士の夫々が鑑定評価に対して真摯に向き合う姿勢を持っているところです。
また、手前味噌になってしまいますが、鑑定評価制度の黎明期から長きに亘り業界のフロントランナーとして積み重ねてきた実績と経験を背景に、鑑定機関として様々なニーズや課題に対応できる点、そのような恵まれた環境の中で、多様な案件に携われる点が何よりの喜びです。
将来はどのような事を実現したいですか?
(不動産鑑定士としてこんな仕事をしたい、今後こんなキャリアアップをしたい等他個人的な夢があれば是非お聞かせ下さい。)
楠本:自己満足ではなく鑑定業界内外を問わず広く「実力のタニカン」と形容されるように、集団としても個人としても様々なニーズ・局面に対応できるよう研鑽を重ね、その上で「実力のタニカンの中でも楠本あり」と言っていただけるよう努めて参りたいと思っています。

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